こんにちは、りんごナースです。
3年目くらいのころ、こう思っていませんでしたか。
「早く一人前になりたい」
3年目のころ、早く一人前になりたかった

わたしもそうでした。
先輩みたいに、迷わず動けるようになりたい。
いちいち聞かなくても、自分で判断できるようになりたい。
そうなれば、きっと余裕ができると思っていました。
時間にも、気持ちにも。

気づいたら、係が増えていた
それから何年か経ちました。
たしかに、動けるようにはなりました。
なったのですが。
4月に配られる紙、ありますよね。
担当が書いてあるやつです。
あれを見るたび、自分の名前の横が長くなっていきます。
褥瘡委員会。感染対策。看護研究。プリセプター。リーダー。
褥瘡委員会って、わたし、いつ引き受けたんでしょうか。

え、それ去年からわたしなの?
聞いてないんだけど……
そして去年の担当者は、「じゃ、引き継ぎよろしく」と言って去っていきます。
渡されたファイルを開くと、日付が去年のまま止まっています。
そういうものです。
しかも、この一言がとても便利にできています。
「中堅だから」
これを言われると、断る言葉がなくなります。
受け持ちは、もちろん持ったままです。

増えたんじゃなくて、断る理由が減っただけ
ここからが、今日いちばん書きたいことです。
新人のころ、リーダーも委員会も回ってきませんでした。
優しくしてもらっていたからだと思っていました。
でも、たぶん違います。
できなかったからです。
「まだできません」は、盾でした。
あのころのわたしは、その盾に守られていたんです。
そして、できるようになった。
盾が、なくなりました。
つまり仕事が増えたというより、断る理由が減った。
そういうことだったんだと思います。
だからこれは、能力の話ではありません。
要領が悪いわけでも、うまく断れないからでもない。
盾を返した人のところに、順番に回ってきているだけです。

余裕は、できるようになっても増えません
もうひとつ、白状します。
「一人前になれば余裕ができる」
3年目のわたしは、本気で信じていました。
でも、あれはたぶん嘘でした。
できることが増えると、その分だけ仕事も増えるからです。
追いかけっこなので、追いつきません。
余裕は、手放したときにしか生まれない。
増やす努力ではなく、減らす工夫のほうが要るということです。
残念ながら、放っておいて減ることはありません。
でも、配分は変えられます。
少しだけ荷物を軽くする4つのこと
辞める話でも、全部断る話でもありません。
もっと早く知りたかった、と思うことを4つだけ書きます。
ぜんぶやらなくて大丈夫です。ひとつで十分。
いま抱えているものを、紙に書き出す
増えた仕事を、1枚に書き出してみてください。
スマホのメモでも大丈夫です。
わたしが最初に数えたときは、9個ありました。
多いことより、いままで数えたことがなかったほうがショックでした。
見えないものは、永遠に終わらない気がします。
数が分かるだけで、少し扱いやすくなります。
引き受けるときに、期限と範囲を聞く
「これお願いね」と言われた、その場で聞きます。
いつまでですか。どこまでやればいいですか。
この2つだけ。
あいまいなまま持ち帰ると、家でも考えることになります。
聞くのは、断ることではありません。
100点にする仕事を、ひとつに絞る
ぜんぶ100点にしようとすると、ぜんぶ中途半端になります。
患者さんに直接かかわるところは、きっちりやる。
でも委員会の議事録は、60点でいいのではないでしょうか。
どこを手加減していいか、先に決めておく。
手抜きではなく、配分の話です。
後輩に渡すのも、仕事のうち
自分でやったほうが早い。わかります。
わたしも、ずっとそう思っていました。
でも、そうしているかぎり荷物は減りません。
それに、渡すのは押しつけではありません。
あなたが盾を返したように、後輩にも順番が来るだけです。
小さいものから、ひとつ。それで十分です。
中堅のしんどさは、こちらにも書いています。


今日の小さなごほうび
委員会の資料を出し終えた日は、ビールと焼き鳥です。
アイスとか、そういうかわいいものではありません。
缶ビールを、プシュッと。
焼き鳥は、ねぎまとつくね。塩で。
レバーがあれば、それも。
ひとりで「くぅ〜」って言います。
われながら、おっさんだなと思います。
でも、アイスでは足りない日があるんです。
誰も「おつかれさま」と言ってくれない仕事ほど、自分で言うしかありません。
なので、乾杯します。ひとりで。

できるようになったのは、あなたががんばったからだよ。
でも、盾を返したぶんまで抱えなくていいからね。
今日はコーヒーじゃなくて、ビールでもいいか。
今日もおつかれさまでした。

