こんにちは、りんごナースです。
妊娠した看護師の3人に1人は、夜勤を免除されていない。
そんな調査結果を見つけて、少し驚きました。
わたしは、妊娠中も看護師として働いていました。
病棟では、「妊婦さんだから」という言葉をよく耳にします。
でも、気遣われる側が何を思っていたかは、あまり語られません。
今日は、その内側の話と、知っておくと助かる制度の話を書きます。

報告したとき、まず「すみません」
職場に伝えたのは、妊娠3〜4か月ごろでした。
まずは、師長さんに。
そのあと、スタッフのみんなに。
おめでたい報告のはずなのに、頭に浮かんでいたのは別の言葉でした。
申し訳ない。
これから、ご迷惑をかけるな。
うれしさより先に、申し訳なさが来ていました。
病棟がどれだけ忙しいか、知っていたからです。
みんな、看護師の顔で気遣ってくれた
報告してからは、何かと気遣ってもらいました。
体調はどうか。無理していないか。
重いものは、さっと代わりに持ってくれる。
さすが看護師さんだな、と思いました。
観察して、先回りして、手を出してくれる。
いつも患者さんにしていることを、わたしにしてくれるんです。
なんだか、わたしが患者さんになったような気分でした。

3人に1人は、夜勤を免除されていない
わたしは、妊娠5か月ごろまで夜勤に入っていました。
16時間の夜勤を、お腹に赤ちゃんがいる状態でこなす。
そして5か月ごろに、夜勤を免除してもらいました。
これは、恵まれていたほうだったようです。
2026年5月に公表された、日本医労連の調査があります。
妊娠経験のある看護師のうち、31.2%が深夜勤務を免除されていませんでした。
理由は、こうです。
- 免除できることを知らなかった:12.8%
- 忙しさや代わりがいないことで、請求しなかった:8.9%
- 請求したが、認められなかった:1.8%
いちばん多いのは、「知らなかった」でした。
妊娠中の人が請求すれば、病院は夜勤をさせてはいけない。
これは、労働基準法で決まっています。
お願いではなく、断られない権利です。
それでも、「忙しいから」「申し訳ないから」と飲みこむ人がいる。
報告のときに「すみません」が先に来たわたしには、その気持ちがよく分かります。
食べづわりと、眠気と
つわりは、食べづわりでした。
おなかが空くと、気持ちが悪くなるんです。
だから、ちょこちょこ何かを口に入れていました。
忙しい勤務のあいだに、少しずつ補食をする。
そして、とにかく眠い。
体の中で、大仕事が進んでいるんだと思います。
つわりの出方は、人によってまったく違います。
気になる症状があるときは、かかりつけの産婦人科に相談してくださいね。

辞めるときにも、もらえるお金がある
わたしは、妊娠8か月ごろに看護師を辞めました。
産休も育休も、使っていません。
ここで、もうひとつ知っておいてほしいことがあります。
辞めるつもりでも、産休に入ってから辞めれば、お金が出ることがあるんです。
健康保険の「出産手当金」という仕組みです。
産休のあいだ、給料の日額のおよそ3分の2が支給されます。
期間は、出産前の42日と、出産後の56日。
たとえば月給30万円の人なら、合計で約65万円になります。
そして、次の条件を満たせば、退職したあとも受け取れます。
- 健康保険に、続けて1年以上入っている
- 産休の期間に入ってから退職する
- 退職日に出勤していない
わたしは、この仕組みを知っていました。
でも、使いませんでした。
お金のために、体を酷使してまで働けないと思ったからです。
あのときは、赤ちゃんを無事に産むこと。
それだけを考えていました。
妊娠8か月で辞めると、産休が始まる前なので、対象にはなりません。
体を守るために早めに辞めるのも、ちゃんとした選択です。
どうするかは、その人の体と事情で決めていいことです。
ただ、知らないまま選ぶのと、知ったうえで選ぶのとでは、ちがいます。
くわしい条件は、協会けんぽ や勤め先の担当の人に確認してみてください。
辞めてからのことは、こちらにも書いています。

妊婦だから、ではなく「その日の体調」
いま、振り返って思うことがあります。
妊婦であっても、妊婦でなくても、みんな体調はいろいろです。
元気そうに見えて、実はしんどい人もいます。
反対に、元気いっぱいの妊婦さんもいる。
妊婦看護師であることを、あまり前に出したくない人もいます。
だから、「妊婦さんだから」でひとくくりにしなくていい。
そのときの体調や反応を見て、声をかけながらやっていく。
それが、いちばんいいのかなと思いました。
これは、妊婦さんに限った話ではないのかもしれません。
ほかにも、使える制度があります
夜勤のほかにも、妊娠中に使える制度があります。
- 請求すれば、負担の軽い仕事に替えてもらえる(労働基準法)
- 医師などの指導があれば、通勤時間や休憩への配慮を求められる(男女雇用機会均等法)
- そのときは「母性健康管理指導事項連絡カード」を使うと、職場に伝えやすい
連絡カードは、医師に書いてもらって職場に出すものです。
口で言いにくいことも、紙1枚で伝えられます。
「こんなこと言っていいのかな」と思ったら、まずは師長さんに相談してみてください。
わたしのように、申し訳なさで飲みこまなくて大丈夫です。
今日の小さなごほうび
今日は、コンビニで塩むすびを2つ買います。
具のない、シンプルなやつ。
お米の甘さだけで、ちゃんとおいしい。
おなかが空く前に、ひとつ食べておくのがコツです。

気遣うのも、気遣われるのも、どっちもちょっと難しいよね。
「今日、体調どう?」のひとことから始めてみてね。
まずは、隣の人の顔を見るところから。
今日もおつかれさまでした。

